飛騨市の地底から生れるノーベル賞

我が社の工場がある岐阜県飛騨市は、宇宙の謎を解明する施設が地底に集中し、世界が注目しています。ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊さん、梶田隆章さんを輩出したスーパーカミオカンデが更に進化しています。

今年2月、アインシュタインの最後の宿題と言われる「重力波」を米国チームが初観測に成功したと発表し、早くもノーベル賞候補といわれていますが、本施設でも世界初の大型低温重力波望遠鏡「KAGRA(かぐら)」が完成し、7億光年のかなたから来る重力波による光のゆがみを観測する試運転が始まり、2017年度の観測開始に向けて取り組みがスタートしました。その他に、宇宙空間の4分の1を占める正体不明の「暗黒物質」の観測や、物質の原子核をつくる陽子が壊れる「陽子崩壊」現象の観測、ニュートリノを人工的に作って飛ばしたりと次のノーベル賞を目指した研究が進められています。宇宙の謎解きから新しい技術が生まれることは間違いありません。