「長持ち」は未来のものづくりスタンダード

ものづくりの街として知られる東京都大田区では今、製造業の未来を拓く革新的なコンセプトが注目を集めています。それが、2025年12月に羽田イノベーションシティ内のPiO PARK(ピオパーク)で開催された、第11回超専門技術ミニ展示会のテーマである「長持ち」です。

羽田空港に隣接するPiO PARKは、町工場の熟練の技とスタートアップの柔軟な発想、そして世界中の企業を繋ぐ「共創の場」として機能しています。今回の展示会では、この「長持ち」という精神に沿った独自の技術が披露されました。​

例えば、衣類を傷めず汚れだけを落とす高度な洗浄技術は、「汚れがあるから捨てる」という常識を覆し、お気に入りの一着の寿命を延ばすことで廃棄削減に貢献しています。
また、電源を一切使わずに長時間一定の温度を保つ冷蔵・冷凍輸送技術は、エネルギー消費を抑えながら食品や医薬品の鮮度を維持し、輸送中の廃棄ロス削減を実現しています。

さらに、独自の精密加工による高い耐久性の追求や、リユース(再利用)の仕組みを技術面から支える専用洗浄機の開発など、資源を循環させるための多様なアプローチが提示されました。

かつての「作っては捨てる」という使い捨ての時代は終わりを告げ、一つのものと永く寄り添い、循環させる社会へと私たちは歩みを進めています。SDGsが掲げられる現代、ものを「長持ち」させることは、製造業における最も重要な課題といえるでしょう。

私たち三信精機の歩みもまた、自社製品の徹底したオーバーホールと共にありました。数十年を経た機械であっても、常に現役で稼働できるよう支え、修理の際にはさらなる機能改善を施す。この「より良く、より永く」という姿勢を、私たちは一貫して大切に守り続けています。

「大切に使い続けたい」という想いに応える手仕事は、資源を守り未来へ繋ぐ、今の時代にふさわしい技術の姿です。大田区の匠たちが大切にする「長持ちの精神」から学び、私たちはこれからも資源を無駄にしない丁寧な工程を積み重ねてまいります。
ものを慈しみ、その価値を次世代へ繋いでいくこと。それが、未来をより良く変える一歩になると信じています。