まち工場の石鹸

現場で手についた油を落とすのが一苦労で、先代の渡辺が手荒れをせず油汚れを落とす石鹸を求めて開発したのが「ハネダクオリオ石鹸」です。

現場の悩みから生まれた石鹸の歴史をたどると、紀元前58年~52年のローマ時代にガリア人(現在のフランス)が、山羊の脂肪とブナの木の灰から石鹸を発明したと言われています。石鹸はSapoと呼ばれ、ドイツ語のSepeが語源で現在のSAVON(仏)になったのでしょうか。ラテン語の本では石鹸は牛、山羊や羊の脂肪と生石灰より強められた灰汁との混合物から作られ、イタリアや東洋ではシャボン草の根に石鹸質の液汁を含んでおり着物や毛織物を洗濯するのに用いられたと書かれています。また、酸性白土が「布さらし職人の白い粉」として使われ、国の名前を付けた「キオス島の土」、「サモスの土」と呼ばれ「襟洗濯用の土」もあり、土の色によって「黄色い石鹸」や「黒い石鹸」、「褐色の石鹸」と呼ばれていたそうです。なぜか、シャボン玉の夢が広がりそうな気がします。