「都市鉱山」と「人口鉱床」

ミステリアスな名称ですが「都市鉱山」の名付け親は東北大学の南条道夫教授で、「工業製品を再生可能な資源とみなし、蓄積された場所を都市鉱山と名付けた」と88年に論文で発表したのが最初だそうです。
携帯電話やパソコンに使われる希少金属(レアメタル)が再利用の対象で、インジウムやパラジウム、コバルトや金、銀、錫、アンチモンなどの金属が回収されています。日本国内にあるインジウムの量は、世界の天然鉱山にある埋蔵量の6割あり、世界の消費量と比べると3.8年分に当ると推測されています。また携帯電話1台に使われる金の量は6.8mgで、鉱石より含有率が高く、その埋蔵量は6,800tで、時価22兆円相当に上るそうですからお宝鉱床です。こうした有用金属を含む製品の廃棄物や製造中にでる廃物の再利用回収システムを作る「人口鉱床」計画も進められており、私たちも希少金属資源のリサイクルには細心の注意を払っています。