ウロボロスの蛇

先代社長渡辺のふる里であり、支社もある岐阜県飛騨市は、ノーベル賞を受賞された小柴博士の東大宇宙線研究所があり、宇宙素粒子ニュートリノの研究で世界的に有名な「スーパーカミオカンデ」があります。

1秒間に何十兆個も降り注ぐニュートリノの研究では、宇宙が何でできているかを調べています。カミオカンデにたどり着いた素粒子は、16万光年も離れた大マゼラン星雲から来たそうですから驚きです。

こ の宇宙線の研究はギリシア神話の「ウロボロスの蛇」に例えられ、蛇は自分の尾を飲みこんでいる図が「世界の完全性」を表現する古代ギリシァ人の哲学で、宇 宙も起源を知ろうとするためには素粒子を知る必要があるという構図と同じだからです。つまり、遠い宇宙は1027(10の27乗)メートル、一方の電子顕 微鏡で見る素粒子の世界は10-35(10の-35乗)メートル、それが私たちの自然界の幅であり62桁もの距離がある世界なのです。私たちの仕事の背景 には、気の遠くなるよう科学の世界と、限りないロマンを感じます。