科学技術の未来を”見える化”する万博

1970年、岡本太郎の太陽の塔に象徴された大阪万博が55年後の2025年4月に大阪で開催されます。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、社会課題を解決するような新しい技術やサービスを実用化し”そこにしかない”未来技術を先取りしてくれるそうです。

先の万博で人気の「人間洗濯機」は、自動でお湯を張り超音波で体を洗うお風呂がまだ銭湯通いの時代でしたが今や日常です。今度の万博の「未来人間洗濯機」は浴槽に座わるとセンサーが自脈動をとりストレスの度合いを測り、ストレスを和らげるための水流に揺らぎをつけたり、映像や音を流し体を洗うだけでなく”心を洗う”がテーマです。

目玉は「空飛ぶ車」で、人を乗せて不便な山間地や都市部の渋滞を自由に飛び、災害時の緊急輸送など夢の空飛ぶ車です。科学は常に日進月歩ですがマンガが一歩先に科学技術の見える化を描き、万博がその実現化を更に近づけてくれそうです。

科学技術を支える子どもたち!

小中学生の科学を育てる理科、数学の学力は国際教育到達度評価学会の調査では日本は世界で5位以内にランクされているそうです。

2011年から始まった科学技術振興機構主催の高校生を対象にした「科学の甲子園」は今年12回を迎え全国668校、7870人の高校生が参加し予選を勝ち抜いた都道府県代表の47校、370人が集まって1チーム6~8人で理科、数学、情報の応用問題を解く「筆記競技」と実験と観察を行う「実技競技」に挑む大会が行われました。

大会の目的は科学好きの裾野を広げ、IT、AI時代の人材育成を目指した支援です。
実技競技では教室では出来ない自作の小型車を定められたコースを各チームが地磁気や超音波などを利用するセンサーやプログラムを組み、仲間と協力して知識や能力を発揮するステージです。

子供の頃から科学の芽を育てる環境づくりを企画も応援してまいります。

科学技術の夢を描くSFアニメやマンガ

松本零士のSFアニメ「宇宙戦艦ヤマト」の宇宙船内の細密な計器類や洗練されたデザインは充分に未来を予感させる姿で、子供も大人も宇宙へのロマンや船員の心の交流に感動した気がします。
「さらば宇宙戦艦ヤマト」、「銀河鉄道999」でも若者の心を科学技術の未来や命の尊さ、希望を持つことの大切さを教えてくれた気がします。
「999」が千に一つ足りない大人になる直前の青春の輝きだと知り、詩人サミュエル・ウルマンの「青春」を思い出しています。“青春とは年齢ではない。心の持ちようだ”と詠んでいますが、マンガやアニメが科学技術に先行して自由に人の思いを表現し未来の設計図を描き、命の尊さや夢を語ることの大切さを感じています。
我が社も仲間と夢を語り、広げ科学技術の明るい未来に向かってスタートアップしています。ご期待ください。

宇宙開発を支える蒲田の技術

池井戸潤の「下町ロケット」のモデルとなった大田区の中小企業集団の街・蒲田は優れた部品加工のエキスパートの街としても世界から評価されています。
アメリカの宇宙開発企業の月面探査機も蒲田の街から誕生した小型の探査ロボットで月面の気温が昼は110度、夜は-170度と過酷な環境に耐える技術も必要です。
世界の商業打ち上げ市場で戦える競争力と低コスト化や従来とは異なる燃焼方式を採用して挑む新方式のエンジンなど新しい発想や技術の集積が必要で、蒲田はそうした技術の街として注目されているのです。
宇宙産業の技術は、災害現場への応用技術として活かされますし医療や介護、教育などに活かされる役割を担っています。
当社も産業機器の開発、制作に“下街ロボット”のエキスパートとしてIT、AI時代に挑戦しています。

ヒトとロボットの協働社会へ。

1952年(昭和27)、手塚治虫のマンガ「鉄腕アトム」が始まってロボットが活躍する未来に夢を描きましたが、今やITやAIでロボットと人間は日常となってきました。
・少子高齢社会の進行で労働人口不足や無駄な作業工程を減らすロボットの活躍。
・介護や医療・福祉、サービス産業など暮らしを創造するロボット技術の発達。
・災害地や被災地で活躍するロボット。
・外出困難な人達のために遠隔操作で在宅就労を支援する分身ロボット。
・教育分野でも生徒との対話やコミュニケーション学習、個別支援学級等で働く。
・宇宙探査を支えるロボット達はその多くの技術は街工場の技術者が担っていますが、今やロボットと人間の協働は広がっています。

わが社も産業ロボットの一翼を担う企業ですが、鉄腕アトムの未来を実践する技術を研きながら次世代の科学技術に挑戦しています。
ご相談ください!

AIと共生する技術者へ。

精密機器の製造もAIの進化とともに産業構造も変化しています。

AIは実験を積み上げ人が思いもつかない結果を引き出しアイデアを提案してくれます。これまで、研究・開発は科学技術者の大きな分野を占めていましたがこれからは人間とAIが一緒になって実験をすることになり、科学技術者は新しい創造的な仕事に取り組む時間をつくることができ研究・開発は新しい体制が主流となりそうです。

これまでの研究や実験が一筋ではなく、世界情勢や経済、市場変化や文化など広い視野を大切にした技術者が必要となります。

精密部品の多くを支える蒲田の製作所も熟練技術者の高齢化に悩む産業地ですが、こうしたIT、AIの進化と共生する若い世代の参加が出来る企業としてスタートアップできると期待しています。時代の変化を成長のチャンスに結びつけてまいります。

ともにスタートアップしませんか。

昭和40年(1955年)、企業が世界市場を目標に第一次ベンチャービジネスが始まり、日本も「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と称され日の出の勢いで高度成長、安定成長、景気後退と大きな変化を経験し新しい循環型社会を迎えています。2018年にはIT企業が台頭し第4次ベンチャー時代を迎え、コロナ禍の中でAI企業が参加し第5次ベンチャーとして新しい形のビジネススタイルをスタートアップしています。これまでの大企業が核になったビジネスではなく、中小企業や個人がITやAIを活用した誰でも参画できる「スタートアップ」の時代です。
人類が経験したことのないコロナ禍や自国主義が加速する時代で、新しいビジネスの変革を考え挑戦する市場創造です。
当社も創業50年から次の半世紀に向けてスタートアップに挑戦しています。科学技術の自由自在な発想で取り組む当社とともにスタートアップしませんか。

科学にも「左右」があるの?

人間は圧倒的に右利きが多く、左利きは10%程だそうです。今では生活道具でも左利きの道具もあり不便はありませんが、右利き左利きの理由は遺伝的要因や脳の使い方の特性や身体の機能の働き方で決まるそうですが、定かではないようです。

スポーツの世界では左利きの選手が特技を発揮しゲームを楽しませてくれます。
実は科学の世界にも左右があるのだそうです。古典物理学では、左と右(実像と鏡像)を入れ替えても物理法則は同等に成り立つとされていましたが、1954年アメリカの科学者によって弱い相互作用(素粒子の崩壊を引き起こす力)が働く現象で空間の対称性が保たれず、左と右の区別は可能なことが実験で証明され、1957年にノーベル物理学賞を受賞しています。科学技術の世界での左、右はどんな特性があるのか、ちょっと想像できませんが、自然界にも左、右の世界があるということですね。科学も面白いですね。

お月見に科学の夢を!

わが社の創業1年前の1969年7月、NASAからアポロ11号で人類が初めて月面に着陸し、アームストロング船長が兎飛びする映像に感激しましたが、あれから半世紀宇宙探査への競争は続いています。他の惑星に人類が着陸する計画は実現しませんが、宇宙開発の夢は広がっています。ITやAIの科学技術が急速に進化するなか、民間人でも宇宙旅行ができる時代になりました。

2007年9月、日本は「竹取物語」に因んで名づけた月周回衛星「かぐや」を種子島から打上げ、10月には月上空の高度わずか100kmの周回軌道に乗って約600日にわたり観測を続け、月の裏側や南北両極の膨大なデータを地球に送ってきました。

かぐや姫を迎えにきた天上人は「飛ぶ車」に乗り月に帰りますが秋の夜長、月の起源と進化を解明する科学とおとぎ話を夢みるのも難しい時代だからこそ、ほっとする時間ではないでしょうか。良い夢を!

気象災害と科学の目

昨年、温暖化の予測法開発でノーベル物理学賞を受賞した真鍋淑郎博士の研究で、地球温暖化の新しい災害が観測されるようになりました。各地で50度に近い熱波、突然の豪雨と洪水、北極や南極の融氷と人類が経験したことのない災害が報告されています。

日本でも“線状降水帯”という新しい予報が出るようになり、秋の台風より身近な災害として注意が必要となってきました。気象庁でも線状降水帯の数値化に取り組んでいるとのことですが、気温の上昇や台風の進路、雨の降り方とこれまでにない自然災害に人や作物、生活や命、交通機関や経済に大きな影響を及ぼすことが危惧されています。

日進月歩の科学技術ですが今年はどんな研究が注目されるのでしょうか。

中小企業の技術者集団・蒲田も未来の技術を支えるまちとして時代の変化に対応するスタートアップを目指します。