シマウマのローテク縞模様に学ぶ

“シマウマの縞は何のためにあるのか”そんな論争が長年続いていましたが、英国ブリストル大学の研究チームが結論を発表しました。「シマウマの縞模様は、虫に刺されなくする目くらましの役割をしているのではないか」という結論です。日本では古くから草木染の衣服には蚊や虫に刺されないと言われていますが、シマウマは進化の過程で生み出したワザなのでしょうか。
研究室の実験は、普通の馬たちに黒、白、縞模様の3種類のコートを着せアブの動きを観察した結果、縞模様の馬にはアブの止まる回数が圧倒的に少なかったのだそうです。
シマウマや牛、馬たちに病気を運ぶ虫たちの“目くらまし”の模様だとは、なんともローテクなワザに思えるのですが、科学技術の発展にもこうしたローテクな技術も大切なのではと思うニュースでした。“弱いロボット”の開発も(30年1月号)、シマウマの縞模様に学ぶ視点ではないでしょうか。