大阪・関西万博2025は、2025年4月13日から10月13日までの184日間にわたり開催され、世界中から多くの来場者が訪れる盛大な国際イベントとなりました。
本万博は、単なる未来技術の展示にとどまらず、「人間とロボットの境界が消える」時代の到来を予感させる象徴的な舞台となりました。
テーマ事業プロデューサーの石黒浩教授が提唱したアンドロイドは、肌の質感から動作に至るまで、日本の精緻なものづくりの技術が結集された傑作でした。
会場ではAI搭載ロボット「Romi」が子どもたちの心に寄り添い、視覚障がい者を安全に案内するスーツケース型ロボットが活躍するなど、人を支える先端技術が数多く披露されました。さらに、日立製作所やクボタのパビリオンでは、介護・医療・家事といった生活分野で共に働くロボットの可能性も提示され、AI搭載ロボットが社会に温もりを生む未来像が示されています。
注目すべきは、万博を「一過性の展示」で終わらせない姿勢です。関西経済界は政府と連携し、万博の成果を社会実装につなげるための枠組みづくりを進めています。その象徴が、1970年大阪万博の「人間洗濯機」の進化版「ミライ人間洗濯機」です。展示後すでに量産化が決定しており、先端技術が即座に製品化へ移行する日本のものづくりの力強さを物語っています。
未来を創るのは、技術だけではなく「想像力」です。万博で最先端技術に触れた子どもたちの驚きや憧れが、次世代の開発者を生み出します。そして私たち大田区・蒲田の製造業も、その想像力を形に変える確かな技術力を持ち続けています。
先人から脈々と受け継がれた匠の技は、職人の一つひとつの所作に宿る美しさがあり、その精緻な手仕事を目にすると思わず見惚れてしまうほどです。こうした技こそが、未来のものづくりを支える礎となっています。
高品質で緻密なものづくりの力を磨き続け、社会課題の解決につながる製品を生み出すことこそ、私たちの使命です。
万博が示した未来図を実現するため、日本のものづくり企業として、これからも挑戦を続けてまいります。



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